2016-12-24 SHIN EX THEATER ROPPONGI
風は冷たいのに日差しが暖かくて、首に巻いていたマフラーを外してしまうほどだった。
2016年12月24日。
どれ程の人がこの日を待ちわびてたんだろう。
イヤホンから聴こえてくる彼の歌声に思わず涙が出そうになった。
あの日は、曇り空が次第に晴れていく様子を新幹線の窓から眺めているのが辛かった。
そんなことを思い出しながら、私はシンに会うために東京へ向かっていた。
六本木EXシアターに着いて、まずはガチャを1回だけ回した。
当たりが出て生写真1枚貰ったんだけど、私の前の人が何回かガチャやってて、4枚くらい生写真貰ってたから多分あれは殆んどのガチャに入ってたんだと思う(笑)
本当の当たりは「大当たり」のサイン入りチェキのことだねあれは…(笑)
そしてその後は引換場所に行ってグッズを貰いました。
私受取番号2桁だったからなんとも思ってなかったけど、用意されてたダンボール見たら300番台まであってびっくりした。
ていうかグッズをああやって事前にお金払ってあとは会場で引き取るだけっていうのが初めてだったんだけど、これは主流になっていくものなのかな?
他にやってるバンドを知らないから、どうなんだろうか…
すぐ側にお花があったので写真撮らせてもらいました。
前回、シンのライブに花を出そうとした時にシンから「俺がこの名前で戻ってくる時にお願いしたい」って約束をして、遂に今日が来た。
— Ko-ki (@KoukiNishikawa) 2016年12月24日
待たせすぎだわ!笑
まぁ、俺もギリギリの15時に届く予定なんだが…笑
世界で1番カッコ良いボーカリストだと今でも思ってる。
彼といれた事が人生の誇りです。
こーきはTwitterで触れてたから花あるって分かってたけど、れのりょもあるとは。しかも一緒に出してるとは。(笑)
そしてプレゼントBOXという名のダンボールも設置されてたので、ちゃんと手紙入れときました。
あとはロッカーに荷物を預けて開場するまでひたすら暇。ひま。ヒマ。(笑)
六本木駅ふらふらしたりコンビニふらふらしたり。
やっと時間になったのでEXシアターに戻って2階という名の屋上へ。
時間になったらまずA100まではひとりずつ呼ばれ、100以降は10単位で呼ばれて整列しました。
会場は地下3階にあり、とりあえず屋上で整列させられたら階段を降り1階でチケットをもぎ取られてドリンク券を貰う。
フライヤーも貰ったらあとはひたすら階段で地下3階を目指す。といった感じでした。(座席ある人達は地下2階)
中へ入ると、思ってたより広くないと感じた。
ステージには白い幕が張っていて、なんとなくV-NATIONを思い出した。
それからもずっと始まるまでひたすら待機。
会場の準備が遅れているとアナウンスがあったけど、フロアの照明が落とされたのは開演時刻を10分過ぎた18時10分のことだった。
ステージの白い幕には青空と雲が映し出され、大きなスクリーンへと早変わりした。
静かなBGM、次に映し出されるのはスタジオでのリハーサル風景のような映像。
はっきりと顔は映らなくて。
いろんな場面が流れたけど、私はシンが両手で顔を塞いだシーンがとても印象に残った。
苦しかったんだろうなって。
何も言わなくても、たったそれだけの映像で全てを感じとることが出来た。
そして聞こえてくる秒針の音。
きっとそうなんだろうなと思っていた。
シンが一番最初に私達に届けた歌。
『2015.4.29』
演奏が始まっても白い幕はまだそこにあって、優しい照明のおかげでステージの様子がちゃんと見えた。
なぜ幕は下りたままなのか。
その謎はすぐに解けて。
歌詞を映し出すためだったんだ。
ステージに下りたままの幕、これが大きなひとつのスクリーンとなって私達に『2015.4.29』を見せてくれた。
(画像:
)
「ねえ覚えてる?」
そう優しく問いかけて始まるこの曲には、ViViDが解散した日がタイトルとしてつけられている。
シンは何を思ってこのタイトルをつけたんだろう。
HPやYouTubeで公開されているところは何度も何度も聴いていたが、もちろんフルで歌われた『2015.4.29』は初めて聴くメロディーもあって、聴こえてきた、ずっとずっと聴きたかった歌声に涙を流した。
周りからも泣いている声が聞こえた。
でも、曲が終わりに近づくにつれて私の涙は止まっていた。
もっと皆を納得させられる奴になる為に
少し時間を下さい
必ず帰ってくるから
もし今居場所がないって感じてるなら俺が作る
俺の言葉と最後の絵が必ず戻るって約束です
約束です
必ず戻る
「ViViDのシン」がそうTwitterに言葉を残したのが約1年半前。
1年半もの間、ずっと不安だった。
辛くて、悲しくて、私は新しい居場所を見つけてしまったりもした。
それでも、シンが戻ってきたことはやっぱり涙が出るほど嬉しくて。
ここに集まった人達は、どんな1年半を過ごしていたんだろう。
2015年4月29日にViViDは解散して、私達ファンもバラバラになった。
みんな別々の道を歩いてきた。
また会えると信じてどんな道でも歩いてきた。
そしてようやく道が交わり、ひとつになったのが今日なんだと感じた。
だからこそ、待ちに待った新しい始まりの日なのだから、私の涙は知らず知らずのうちに止まっていたんだ。
次の曲は『Jack the Ripper』。
YouTubeでずっと聴いてきた流れだったからなのか、『2015.4.29』からの『Jack the Ripper』はすんなりと耳に入ってきて単純に嬉しかった。
そして、はじまったと思った。
これからシンと過ごす時間が、ようやくはじまったんだと思った。
- 2015.4.29
- Jack the Ripper
- DIRTY HURRY
- WEAKEND
- YELLOW CROCUS
- diluculo
- PARADOX
- RESTART
- TERRITORY
アンコール
- Beauty and the Beast
- RESTART
『DIRTY HURRY』が終わると、会場はシンを呼ぶ声で溢れた。
「あのー、みんなの顔が見れて、今日は何よりも嬉しいです。」
そう話すシンは笑顔で、私達はそれが何よりも嬉しくて。
「あのー、言いたいことがあり過ぎるくらい、時間が経ってしまったんだけど、ようやくこの言葉を胸を張って言えます。ただいま!!」
その力強い言葉に、私達も力強い「おかえり」を返す。
「本当に待たせてしまった。動けるのならすぐにでも動きたかったけど、自分が納得いかない状態で戻ってきたって誰が喜ぶんだろうって。…いろんな人にね、「今何もしてないじゃん!」って言われた。そうなんすよねーって言いながら内心、何も、したくなくてしてないんじゃないって。何度も苦しんだけど、今日みんなの顔見たら全てがチャラになるくらい救われました、ありがとう。」
シンは言葉をつまらせながらも力強く話していて、なんというか、最後に会った時よりずっと強くなっている気がした。
ViViDの頃のMCとはあきらかに何かが違っていて。
シンの、伝えたいんだという気持ちがすごく伝わってきた。
「僕が中学生の時に見た夢は、憧れていた“あの人になりたい”だった。それが今では“あの人を超えたい”と本気で思ってる。僕が今日伝えたいのは、抱いた夢がうまくいくかはわからないし、きっとみんなだってたくさん辛いことや苦しいことあると思う。それでも自分の信念を折らずに頑張り続けたら僕が帰ってこれたように絶対に幸せってあるんだということ。これからの活動をもって、それを僕がみんなに証明していくから!」
「これからの活動」
この言葉をシンの口から聞けただけでも私は嬉しかった。
「次に届けるのは、苦しみの中にいた時期に、少しだけ気持ちが強くなれたときに書いた歌です。『WEAKEND』。」
『WEAKEND』が終わるとステージの照明が落とされ、真ん中に椅子とアコースティックギターが用意された。
その間、客席はずっと静かだった。
シンの名前を呼ぶ声すら無くて、まだみんなが様子を探っているのがよく分かった。
「次の曲は、みんなにどうしても会いたくて、でも会えなくて。そんな日々が続いて、それでもきっと僕の歌や言葉はみんなの側にあるんだと、そう思いながら書いた曲です。「僕を信じて」という花言葉がこの曲のタイトル。『YELLOW CROCUS』。」
後ろにいたサポートメンバーは袖にはけ、ステージにはシンひとり。
シンが弾くアコギの音と、シンの歌声と。
照明は真ん中で歌う彼だけを照らしていた。
シンがソロになって、ギターを弾く意味ってなんだろう。
ドラムがいなくても、ベースがいなくても、たったひとりでギターを鳴らせば歌うことが出来る。
「生きるために歌うのではなく、歌うために生きたい。」
これってつまりはこういうことなのかなって。
そんなの私の勝手な解釈だから、シンがギターを弾く意味を私は今になって気になった。
その後は『diluculo』『PARADOX』と重くてかっこいい曲が続いた。
そしてその熱を帯びたまま『RESTART』。
この3曲のどこかで、ずっと荒い口調で煽っていたシンが「声出せる?」と優しく客席を煽ったときがあった。
シンの始動ライヴで、ほぼ初めて聴く曲ばかりで、まだ始まったばかりのこの曲達をどう染めていけばいいのかなという迷いが私には正直あった。
ViViDはジャンルで言えばヴィジュアル系に属したと思う。
でも、SHINはヴィジュアル系なんだろうか。
そんな迷いから、自分の思った通りにノることが出来なかった部分がある。
『Jack the Ripper』が終わった時だったかな?近くから「やばい、ノリが違いすぎてどうしたらいいか分からない」という声が聞こえて。
きっとその人もバンギャルちゃんなんだと思う。
いろんな迷いから声を出すことも出来ず、「声出せる?」なんて言葉をシンに言わせてしまった。
それが少しだけ、この日のライヴが良いものだったと言うのを邪魔してくるんだ。
それでもシンはずっと楽しそうで、それだけがやっぱり嬉しかった。
本編最後の曲は『TERRITORY』。
「ラストです。この曲は辛かった時に書いた曲。絶対に連れて行くから、みんなも約束。」
全く覚えていないのが悔しいが、この曲はきっとV-NATIONの時最後に歌ってくれた曲。
あの時も、この曲は辛い時に出来た曲だと言っていた。
本編たった9曲。
1時間も経たない間に終わってしまった。
“あっという間”ってまさにこのことを言うんだなって思った。
アンコールの声は、ステージの照明が落とされてすぐに聞こえてきた。
数分すると、グッズのパーカーを着たシンがステージに戻ってきた。
「アンコールありがとーー!」
シンは少し恥ずかしそうに、おちゃめに笑顔でそう言った。
「俺、はっちゃけていこうと思って!なんかさ、もうさ、俺、魂出てた(笑)出ちゃってたと思う(笑)」
本編とは打って変わって笑顔で話すシンに、会場からは「かわいいー!!」という声がたくさん聞こえた。
本当に何も変わってなかった。
相変わらず全てが愛おしかった。
「そういえば、あれだよね、今日クリスマスなんだよね?せっかくだから今日のためにクリスマスっぽい曲を書こうと思ったんだけど書けなかったんだよね。…ハッピーな気分じゃなかったからさ(笑)今なら書けるんだけどな~(笑)だから、クリスマスな曲を歌おうと思って。これは小さい頃、オルゴールで聴いてたのかな?」
そう言って聴かせてくれたのは『Beauty and the Beast』という曲。
シンが歌い始めると、あ~~という声が聞こえてきて、みんな聴いたら分かったみたいだったんだけど、残念ながら私には何の誰の曲なのか分かりませんでした。
映画「美女と野獣」のテーマ曲らしい。
歌い終わってからシンは「クリスマスでもないか。」と一言。
クリスマスソングでもなんでもないのに、クリスマスだから!といってこの曲を選曲するあたりが、ほんと、どこまでもシンだなと思った。
言わなかったら私はクリスマスソングだと信じて疑わなかった。
この曲の後にたしかサポートメンバーの紹介をしてくれたと思う。
ひとりひとり、シンから一言添えられて紹介された。
今日限りのメンバーなのか、これからSHINをやっていくうえで支え合い活動していくメンバーなのかは分からないけど、紹介されている間のステージ上の雰囲気はとても良くて。
この人達がずっとシンの傍にいてくれたんだなって、シンを支えてくれてありがとうと、心の底から思った。
そして最後に演奏されたのは2度目の『RESTART』。
みんなと一緒になりたくて作った曲なんだとシンは言っていた。
本編で演奏された時よりも、アンコールの時の方が楽しかった。
演奏が終わると、会場からはずっとシンを呼ぶ声がして。
シンは両手を広げて何か言いたげにしていたけど、いつまでも続く彼を呼ぶ声を受けて次第に両手を広げるのをやめ、満面の笑顔を見せると右手の人差し指で投げキッスをした。
「約束」
そう言ってシンは右腕を上に挙げ、ゆびきりをしてみせた。
咄嗟に私も右手をゆびきりの形にして挙げた。
(ライヴのダイジェスト映像を見ると、シンは小指で投げキッスをしていました。もしかしたら投げキッスはゆびきりをした後だったのかも。記憶が無くて申し訳ない。)
やがて下手の袖へ行きかけた時、何かを閃いたようにシンが戻ってきて下手のマイクでこう言った。
「せっかくだから人生初のピック投げやっていい?!」
ステージにあったピックを探すも2枚しかなく、「2枚!2枚しかない!」と言ってスタッフから数枚ピックを貰うシン。
上手から真ん中、下手へと次々にピックを投げていく。
出来るだけ遠くへ飛ばそうとしてくれていて、何枚か結構後ろの方まで飛んでいったのが見えた。
最後に投げたピックはかなりの勢いで投げたけど意外と前方の方に落ちていった。
投げている間のシンはとっても楽しそうだった。
全てのピックを投げ終えると、満面の笑顔で手を振り、下手の袖へと消えて行った。
そして全てが終わって時計を見たのが19時20分。
たった1時間10分。
それだけの間しかシンと一緒にはいられなかった。
本当にあっという間で、幻だったんじゃないかと思うくらいだった。
私達はこの日、シンと新しい「約束」をした。
彼はその「約束」を、自分の首を絞めることになるかもしれないと言った。
絶対にそんなことにはさせない。
どれだけ時間がかかってもいい、また武道館のステージに立つという目標が彼を突き動かす原動力なら、私はずっと彼を支え続けていきたい。
シンが歌う場所が私達の居場所で、それはシンに会えなかった約2年という歳月が、もう2度と失いたくないものなんだと強く感じさせた。
たくさんの壁にぶつかって強くなったシンは素敵で、そんなあなたをまた見れる日を楽しみにしています。
すぐにでもライヴの感想をシンに伝えたかったけど、Twitterで伝えるにはあまりにも文字数が少なすぎて、だからこのブログを私がシンに伝えたかった感想とします。
もう何も迷わないよ、ずっとついていくから。
離れない。
これは私の勝手な「約束」。
lineblog.me( ↑ 勝手に参考にさせていただきました。素敵な記事なのでぜひ読んでください。)